躯が熱い。
白い肌が朱に染まり、潤んだ目元が男だと言う事を忘れさせる位淫靡だ。
「」
名前を呼ぶと、朧気な瞳が俺を見つめて、ゆっくりと瞬きをする。
そんな仕草ですらも匂い立つ様な色気を感じる。
堪らず膨らみのない胸にむしゃぶりつくと、躯をくねらせて甘い声を上げた。
「気持ち良いか?」
態と言葉を求めると、は恥ずかしそうに頷く。
己の怒張した物を深々と飲み込んだ所が、羞恥の所為かキュゥっと窄まった。
「っ、そんなに締め付けんなよ…」
女なら幾度も抱いた。初めての行為でも無いのに余裕が無いのは、男だからだろうか。
「も…ちかっ、焦らすな…っ」
腕の中から上がる甘い声に、だからか、と自覚して苦笑を零す。
細い足を持ち上げると屹立がより一層奥へと入り、は背をしならせた。
「そう可愛くねだられちゃぁ、俺も我慢出来ねぇよ」
ぎりぎりまで腰を引き、思い切り奥まで叩き付ける。深い繋がりにはひっきりなしに嬌声を上げる。
その声がまるで甘美な毒の様に、脳を蕩かし躯の熱を上げていく。
「あッ、奥っ、すぎっ…ァっ…やっ、ああッ!」
一際甲高い声を上げると、の躯から力が抜ける。食い千切らんばかりに締まる胎に、達したのだと気付く。
意識を飛ばしてぐったりとした躯を抱き抱えると、女の様に紅い唇に噛み付いた。
「悪ぃ、もうちっと付き合ってもらうぜ」
焦点の合わないに囁いて、その細い腕を己が首に絡ませる。
細い腰を掴み、力の抜けた躯をがくがくと揺さぶる様に腰を振ると、から悲鳴にも似た嬌声が上がる。
「何だ、また締まってきてんぞ?」
意地悪く囁けば子供が厭々をする様に頭を振って、そのまま俺の肩口に額を埋めた。
「気持ち良いんなら良いんだけどよ」
きゅっきゅっと締まる胎に俺もそろそろ限界が近付く。
「、そろそろ…っ」
抱き上げていた躯を押し倒し、男にしては細い脚を担ぎ、最奥を突き上げる。
「っは、ち…かぁっ…だ、め…ッ、もっ…!」
鳴きすぎて掠れた声と、眦から零れる涙に煽られて、俺は最奥へと熱を叩き付けた。
息の上がる躯での胎内から楔を引き抜くと、ごぷりと白濁が溢れたその様に俺は天を仰いだ。
「ん…チカ?」
朝目が覚めると、何故か元親の隣で寝ていた。てか喉が痛いんだけど。
大鼾かいて寝るタイプかと思いきや、意外と子供みたいにスヤスヤ眠ってやがんの。
少し硬めの銀髪が、朝陽を弾いてキラキラ光って綺麗だなー。
ってか何で俺元親の隣で寝てんの?
起こさない様にそーっと布団から出ようとすると、骨がギシっと軋んで鈍痛が体を襲う。
「ってぇ…っ!」
うん。この痛みには覚えがある。いや、冷静になってる場合か…!って、取り乱してる場合でもないけどさ!
とりあえず、いつの間にか…まぁ…ヤっちまった訳か。―――…ま、MP補充出来たって訳で、いっか★
「お邪魔しましたー」
こそっと呟いて、静かに元親の部屋を出る。
中庭に面した縁側を通ると、何やら見覚えのある後姿が…。
「元就…様?」
呼び捨てとか出来ねぇっ!KOEEEEE!!
「………何か用か?」
「いえ、特に無いです。スイマセンデシタ」
本っっ当、申し訳ありませんっ!光合成中でしたか!お邪魔しました!
「…童、どこに行っていた?」
「え?」
「あっちは長曾我部の部屋の筈だが?」
「え…っと…、昨日、酒盛りしててそのまま寝ちゃったみたいで…」
しどろもどろで答えていたら、ナリ様はさも面白く無さそうにフン、と鼻を鳴らした。
そしてそのまま…「日輪よ!」…あ、もう話終わったんデスネ。スイマセンデシタ。
何だか朝からどっと疲れた…もう一眠りしたい気分だよ…。
よろよろと自室へ向かうを元就がじっと見ていた事に、誰も気付く者は居なかった。