耳を食まれて、尻尾の付け根をやわやわと刺激されて…。
 セクハラされてます!いや、セクハラの域を逸脱してます!!!助けてママン!

「お前、本当に耳弱いのな」
 ぴちゃぴちゃと耳を犯す水音の合間に聞こえる低く、甘い声。

 マジで何でこんな事になっちゃったんだろ…。

 背筋を上から下にゆっくりと這う指。尻尾の付け根を執拗に撫で回される。
「ま、さむねっ…ちょ、やめっ…ふ、ぁっ」
「そんな声して、こんなにして何言ってやがる」
 グッと政宗の手が俺の大事な所を押す。ってか止めろっ!あぁぁ馬鹿息子も何ちゃっかり反応しやがってんだよ!!
 ビクリと躯が強張った所を狙ったかの様に、スルリと政宗の手が着物の合わせ目から中に入って来た。
…」
「っ…」
 耳元でやたらと艶っぽいイイ声で名前を呼ばれて。ぞくりと躯が震える。
 触れるか触れないかの絶妙な力で脇腹を撫で上げ、そのまま上へと上がる指。
 それは確固たる意志を持ってある部分を避けて、肌を蹂躙していく。コイツ、マジで性格悪い!って俺、何乗り気になってんだ、しっかりしろ!
 快楽に飛びかけてた思考の中に、まともな思考が顔を出して。それが更にどうしようもない羞恥を生み出す。
「ひぅっ」
 しっかりしろ、と思っていた矢先。不意に政宗の指が胸の突起をカリ、と引っ掻くもんだからあられもない声が飛び出した。
「考え事してる場合かよ?」
 グイと合わせ目を強引に開かれ、素肌が政宗の目に晒される。何を思ったのか、いきなり胸の突起をベロリと舐め上げると同時に甘噛みされてチリっとした痛みが走る。
「ひぁっ」
 ちょっ、ほんと何よ!!何なのよ?!この時代って衆道が普通なのは知ってるけど…お前そーなの?!俺は違うんだけど!!!
 片方を舌で、片方を爪で、と胸の突起を強く弄ばれている内に。いつの間にかスルスルと下がった手が、反応を示してそそり立つ自身をグイと押す。
「あッ、」
 そのままぐにぐにと袋を揉みしだかれて、いつの間にか下着の中に手を差し込まれ、窮屈にしてるのを更に裏筋を強めに擦られて。
「ぁう…っ、やっめ…んぅっ」
 何とか逃れようと、必死で政宗の胸を押していた手をあっさりと束ねられ、おまけにキスまで奪われた。
 ヌルリと口内に侵入してきた舌にいいように嬲られ、自身を手で扱かれ。
 上から下から、まるで頭の中で響いているかの様なグチュグチュと言う水音に頭がボーっとしておかしくなり、そう…っ…ってか出ちゃうって、っ!
「んんぅっ…!!」



 やっちゃった…。
 知り合って一日やそこらの男の手でイカされて…もう、俺マジで今なら羞恥で死ねる!!!



 とか脱力してる間にも政宗の手は忙しなくて。しゅるりと帯を解かれたと思うと、自分の手の代わりに俺の両手を拘束しにかかる。
 …えらく早業ですけどってか、ちょー手慣れてね?
「随分とご無沙汰だったみてェだな」
 手にかかった白濁汁を、平然な顔でペロリと舐め上げながら政宗はいつもの人の悪そうな笑みを浮かべた。
 てかアンタ、なんっつー事しながらなんっつー事言ってくれんのさ。
 息が上がり、弛緩した躯でぼぅっと見つめていると、何の前触れもなしにガバっと脚を広げられて。
 慌てて直そうとしたけど、しっかりと内腿をホールドされて、情けない事にビクともしない。
「自分だけイイ思いしようってンじゃないだろうなァ?」
 ニマリと口角を上げて笑う政宗の眼は全然笑ってなくて、厭な汗が背筋を伝った。
 くにゅっと下着越しに秘奥を撫で回されて、思わず腰が引けた。



「俺の事も満足させてくれよ、Kitty?」



 本当土下座でも何でもしますからどうか勘弁して下さいぃぃぃぃっ!!!