縛られた腕が痛い。
血止まってんじゃねぇのかって位。痺れて指先の感覚が無い。
「ンぅっ…あ、はァっ…」
それ以上に自分のこの声、この現状のがよっぽどイタいけどな。
いつの間にやら下着を脱がされて、秘奥を撫で回されて。
気持ち悪い筈なのに、ゾクリと背筋が粟立つこの感覚は一体何なんだ。
「っ?!あっ、や…めっ!!」
ゾロリと生暖かいモノが秘奥に触れ、それがグヌヌ、と固く閉じた蕾を押し広げて中へと侵入してくる。
ぐにぐにと中を蠢く感覚に、ブワリと毛穴が開く。躯を捩って慣れない感覚から逃げようとしても、すぐに腰を抑えられてしまう。
「やっ、だぁ…っ!」
「お前、初物か?」
顔を上げ、俺の顔を覗き込んでニヤリと笑う。その間も舌に替わって、節くれ立った長い指が胎へと出入りする。
グチグチと厭らしい水音が下半身から聞こえ、それが先程自分の出したモノだと知ると、かぁっと躯が火照った。
「嫌だと言う割にはキュウキュウと締め付けてるぜ?」
楽しそうに告げると、政宗は何を考えたのか、急に二本も新たに指を突き入れた。
「ぅあっ!」
ジンジンと熱を持った痛みが蕾を攻め立て、それがまた変に快感へと変換されて…。上がる嬌声はもう止められなかった。
「んっ、ふ…あっん、ぁ」
甘い声が出始めたのに気を良くしたのか、政宗の指が更に胎内でバラバラに暴れ回る。
それがある一点を掠めた瞬間、俺は声も出さずに背を仰け反らせた。
「っ…!!!」
「ココ、か…」
ズルリと指を抜かれ、ぼんやりと政宗を見つめていると、キスを施される。
リップノイズを残して離れた顔は、男の俺から見ても妖艶で、思わず魅入ってしまう。
「誘ってンのか?随分と良い顔してるじゃねェか」
そう言って政宗は俺の躯を持ち上げる。ぼんやりと視線を落とせばいつの間にか寛がれた政宗の着物。
これから何をされるかを改めて理解して躯が強張った。
「力抜いとけ」
「む…無理だってっ」
俺の反論なんてまるで聞く耳持たず。政宗は熱り立った自分の男根にゆっくりと俺の躯を下ろしていく。
熱い先端が蕾に当たった、と思った瞬間。勢い良く腰を下ろされて、鈍い痛みが俺を襲った。
「くっあ、ああぁぁぁッ!!!」
我武者羅に、痛みに耐えようと目の前の政宗にしがみ付く。休む間も無く、政宗の腰が無遠慮に突き上げて来た。
「ひっ、あ!む…りっ!!ま…むねっ、まっ、あァッうぅっ」
「っ、キツいな…食い千切られそうだ」
頬にかかった髪を掻き上げて、そこに口付けを施され、流れた涙を舌で拭われる。
だけど政宗は動きを止めてはくれなかった。激しく腰を打ち付けられ、部屋に肌と肌がぶつかる乾いた音が響く。
じゅぶじゅぶと濡れた音に、内臓が押し上げられ、引き摺られる感覚。でも先程の一点を掠める肉棒に快感が徐々に頭を擡げてくる。
「ふっ、あっンんぅっ、ああっ」
「イイ声で啼くじゃねェか…ッ」
耳をぞろりと舐め上げ、そのまま口に含まれると無意識に政宗を締め付け、それが更に快楽の波となって俺を襲う。
「やぁっ、そこ、触っちゃ…ゃあっン!」
グっと尻尾の付け根を強い力で押されて、背が弓形に反る。キュウキュウと締め付ける自分の中を、更に大きくなった政宗自身がズンズンと奥まで突いてくるもんだから、頭の中が真っ白になっていく。
「もっだ、めぇっ!!!あぁぁァッ!!」
「く…ッ」
ドクン、と胎の奥で熱が爆ぜたのを感じ、俺はそのまま気を失った。